寒風吹きすさぶ2月中旬。
熊本から名古屋のセントレア空港に降り立ち、まっすぐに高山駅を目指し電車を乗り継ぎます。
寒さに極端に弱く、毎年冬が近づくと日本を脱出。
南国へと飛ぶ私ですが、心の底では雪国に憧れを抱いており、この冬は雪を見に行こうと決意。
きっかけは夕方のニュースのとある特集。
つけっぱなしのテレビで放送されていた、わずか数分間の地方映像にすっかり心を奪われていました。
テレビを見た日からちょうど一週間後、高山に到着。この街で3ヶ月を過ごします。
駅のさびれ具合が何とも言えません。映画のぽっぽやさながらです (すみません、観たことはありません) 。
高山市内を散策
高山市内には、岐阜の小京都と称される古い町並みがあり、通りには情緒ある風景を見ることができます。
セブンイレブンもおなじみのあの色合いではなく、落ち着いた色味。
看板に木目が入っています。
セピア色が似合う街です。
快晴で道路は乾いていますが屋根には雪が積もったまま。
翌日はお待ちかねの降雪。場所は陣屋前。宮川に架かる中橋です。
雪で煙るなか、中橋だけが色彩を放っています。雰囲気があって好きな光景です。
中橋からの景色も大好きです。
晴れた日。欄干が凍っています。
高台の木々に薄く積もる雪。点描画を見ているようです。
上一之町から丘の上まで歩いてきました。
とある資料館の庭。真っ白な葉っぱを纏っているような積もり方。
高山別院照蓮寺。通称 別院。
今や有名観光地なので、レトロな中にもモダンな雰囲気が。
高山には、酒屋さんがたくさんあります。
酒粕入りのチーズケーキを試食。
美味しかったのでお買い上げ。
カウチサーフィンで知り合ったシンガポール人女性もお買い上げ。
後日、高山の知り合いにあげたところ、別の知人のお土産として何度かリピ買いしたのだそう。
写真右の黒いパッケージです。よろしければお試しください。
多くの酒屋さんで一杯飲みや、飲み比べが可能です。
酒豪のカウチサーファーは挑戦。
おちょこ150円を購入すれば、冷蔵庫の中のお酒を好きなだけ飲んでいいのだとか。お得ですね~。
おちょこは持ち帰れます。
同じ通りにお味噌屋さん。
こちらではお味噌汁の試飲。
人力車も名物。和な雰囲気たっぷり。
みたらし団子は甘いものと思っていたのですが、甘くないお醤油味でした。
雪の日の古い町並み。チラつく雪と背景の山がとても風情があります。
ここは朝市も名物のひとつ。
そう言えば、この朝市に私も惹かれて、はるばる九州からやってきたのです。
宮川を眺めつつ、お土産を品定め。
とてつもなく寒いんだけど、雰囲気はあったかい。
はちみつ屋さん。養蜂セットまで販売しています。
こちらは陣屋朝市。宮川朝市はお土産を売るお店もいくつかありましたが、こちらは地元の名産が中心。お手頃価格で地元の人も多かったように思います。
りんごの試食ができるテントもありましたよ。
川岸ギリギリまである住宅。
反対岸も同様。
次はグルメ。
センターフォーハンバーガーズ (CENTER4 HAMBURGERS)
ハンバーガーが有名なお店 CENTER4 HAMBURGERS。
センターフォーハンバーガーズ (CENTER4 HAMBURGERS):食べログ
食べログ百名店。
TripAdviserで、外国人からの人気ナンバー2だとか。
このお店を私に教えてくれたのもやっぱりヨーロッパから来た観光客。
店内にも外国人のグループ客がいました。
アボカドバーガー。
ハンバーガーにしてはやはりお高めですが、その分美味しかったです。
2回行っちゃいました。
ただ、一緒に頼んだジンジャーエール (400円) にクラッシュアイスがぎちぎちに詰まっていて、薄まりほとんど味がしませんでした。
連れは氷の多さにドン引きしていました。
この日一緒に食事をしたのはイタリア人男性。
カウチサーフィンで連絡を取り合い、この日出会ったばかりの人。
彼が予約をしていた旅館に連絡を取り、駅までのピックアップを手配したお礼とのことで、なんとごちそうしてくれてました。
かえって申し訳なかったです。
飛騨牛食べ歩き
ご当地食材を使ったお店を何件か。
飛騨牛弁当。
飛騨牛のタタキと焼き肉、角煮みたいなのが入った豪華なお弁当。
お味噌汁付きで1300円。
これひとつで色々な調理法を楽しめて、お得です。味もそれぞれ美味しかったです。
飛騨牛3点盛り。
右から塩胡椒、タレ、ユッケ軍艦。おせんべいの上に載って出てくるので、お皿まで食べられます。古い町並みの中にあります。
飛騨牛丼1250円。
カウチサーフィンで知り合ったシンガポール人の女性と一緒に行きました。
適当に入ったお店だったけど、美味しいと喜んでくれました。
名代焼きそば ちとせ
彼女とはラーメン屋さんにも行きました。
口コミで高評価のちとせ。高山は醬油ラーメンが有名です。
後日写真を送ってくれました。
てながあしながの牛鍋
フレンチ
フレンチもあります。
リゾバで仲良くなった同僚と一緒に。私はイカ墨のパスタ。
同僚はエビとアスパラガスのクリームパスタ。
ランチは2000円以下で頂けます。
こちらはメインのタラのパテ。上品なお味。
何故か、お店の名前を忘れてしまいました。
有名店もいくつかありますので、時間が許すなら色々行ってみてもいいと思います。
そば処 東山
お蕎麦屋さん。高山は美味しいお蕎麦屋さんもたくさんあります。
地元の知り合いに勧められて訪れたのは、「そば処 東山」。
水・木曜は定休日です。
お蕎麦はもちろん美味しいのですが、天ぷらのおいしさにびっくり。
後日、紹介してくれた知人に天ぷらが美味しかったことを伝えると、「そう!あそこは天ぷらが最高なのよ~」と。・・・先に教えといてくれよ。
食べログでも高評価のようです。
お近くへ寄ったらぜひ。
駅前のラーメン屋さんでトマトラーメンを押していたので食べてみました。洋風のお味。好みが分かれそうですね。お隣はチャーシュー丼だったかな・・・?
版画喫茶ばれん
スイーツもよりどりみどり。
外がとても寒く、温かく甘いものが欲しくなった時にいただいたぜんざい。
お口直しの小梅がニクイですね。
版画が店内に貼ってある古民家風。落ち着いた雰囲気です。こちらは二階席。
版画喫茶なんて、シブイですね~。ばれんは、版画を紙に写すときに使うヤツですよね、図工の時間を思い出します。
ヴェル クラール (ver kLar)
こちらはおすすめされたフルーツパーラー、ヴェル クラール (ver kLar) 。
一階は果物屋さんです。
二階は小ぢんまりした可愛らしいカフェ。空いていたので長居してしまいました。
右は苺タルトとミルクのソルベ。
私はなぜかガトーショコラを注文。
せっかくのフルーツパーラーなのに。でも3種類ものフルーツが添えられて感激しました。
後日、苺パフェを食べに再訪しました。
柔らかくたてたクリームのミルキーな甘さと、苺の甘酸っぱさは万人を魅了する組み合わせですね。
季節によりフルーツの内容が変わりますので、何度でも行けちゃいます。
ワサビ (WA・SA・BI)
市民図書館の目の前にあるカフェ wasabi.。
小ぢんまりしていて上品な佇まいながら、ついつい長居。理由はたぶん、コーヒーがカップ2杯分入っているのと、ケーキが大きいから。
コーヒーは産地により450円~、チーズケーキは600円くらいだったと思います。
人気の観光地でありながら、この味とボリュームと雰囲気で1000円ちょっとなんて、素晴らしい。
wasabi外観。和をうまく取り入れたシックな雰囲気。
Wasabi目の前の市民図書館。
こちらも洋館みたいでおしゃれです。スタッフさんはとても親切。
あと美味しんぼがたくさん置いてありました。
Soeur
川沿いのカフェ。
スール (soeur-espresso&cake-) :食べログ
「Soeur」 フランス語で姉妹ですね。お洒落なカフェや雑貨屋さんが並ぶ通りのこれまたお洒落なカフェ。
お目当てのスイーツが売り切れていたので、スコーンをオーダー。カフェオレを置く手作りのコースターが気に入りました。
細長い可愛らしいお店です。
トラン・ブルー (TRAIN BLEU)
地元で大人気のブーランジェリー 「トラン・ブルー (TRAIN BLEU)」のフルーツデニッシュ。苺と伊予柑、どちらも季節限定。
県外からもお客さんが来るのだそう。地元の知り合いが車で連れていってくれました。
ここでは色々なパンを購入しましたが、デニッシュがやっぱり美味しかったです。
北アルプスを望む美術館前の丘でひとりピクニック気分。
タイミングが合わず入れなかったのですが、気になっていたお店。水出しコーヒー大好きなので、次回高山に来たら入ってみます。
桜山八幡宮。市内中心部からは少し離れていますが、徒歩圏内です。
この神社の鳥居をくぐってすぐ左にあるカフェが好きで、何度か通いました。
焼き物が展示してあり、素敵なご夫婦が経営されています。
カフェラテ350円。
観光地にしてはお手頃価格。
ミルクのフォームがきめ細かくてとっても美味しかったです。
アッフォガートもおすすめ。
ご夫婦も、お二人の息子さんも旅が大好き。楽しくお話しました。
観光客は少ないながら、ちょくちょく外国人客の姿を見かけました。
高山にいる間、飛騨牛を頂く機会がかなりあり、食傷気味になるほどでした。
贅沢ですね。
飛騨牛は柔らかく、きめの細かい霜降りが特徴のひとつで、外国人観光客にも人気のようでした。
ちなみに霜降りは英語で「マーブル」と言います。
確かに模様が大理石に似ていなくもないですね。Marbled meatで霜降り肉。
個人的に、飛騨牛はもたれやすいので、たくさん食べられません。
どちらかと言えば肥後の赤牛が好みです (熊本出身です) 。
ただ、初めて食べたときの柔らかさ、芳醇な甘味と旨味には驚きました。
この旨味を活かしたお料理で、朴葉味噌ステーキというものがあります。
朴葉味噌は元々、きのこや薬味を自家製味噌とともに朴葉に載せ、加熱したものをご飯にのせて頂く郷土料理なのですが、観光客向けに飛騨牛を使っているお店も多いです。
濃厚な飛騨牛とコクのある飛騨のお味噌のコラボ、ご飯が進まないはずがありません。
宿泊した旅館の朝食。葉っぱ型の鉄板の上にあるのが、茸の朴葉味噌です。
夜の高山「飛騨の里」
レストランや居酒屋はあるものの、娯楽は少なめ。
高山市中心部を離れ、バスで向かうは飛騨の里。
「飛騨の里」は、昔ながらの飛騨の暮らしを今に伝える民俗資料館を備えた施設。合掌造りの民家や水車小屋を移築・復元しており、昔の農村の様子を見ることができます。
アクセス方法は、自家用車もしくはバス。
バスを利用する場合、高山駅前の濃飛バスセンターから現地までの直行バスに乗ることができます。
1日フリー乗車券などもこちらで購入可能です。
飛騨の里セット券 (飛騨の里入場券&バスセンターとの往復乗車券) は、大人930円、中学生510円、小学生310円です。
昼間の入場料は700円なのですが、夜間ライトアップ時の入場料は300円なので、1日フリー乗車券でもいいかもしれません。
飛騨の里までは、片道15分くらいです。
門を抜けると、目の前に合掌造りが見えます。
トトロの雪だるまが笑顔でお出迎え。2mくらいあったかと思います。
子供が喜びそうです。
湖を挟んで向こう側に民家が並んで見えます。
白鳥がいました。凍っているのではと心配しましたが、動いているようす。
スポットライトを浴びる白鳥たち
バレエでおなじみの曲が流れてきそうな光景です。
民家に近付いてみます。茅葺屋根の家を見たのは、これ初めて。
こんなに厚く雪が積もってもビクともしません。
中に入ることができました。資料館になっています。
ワラジ。ゾウリ。馬用のゾウリ。
出発までもう少し時間があったので、雪景色を楽しみます。トトロの近くで甘酒とシイタケ茶の振舞いがあったためご馳走になりました。
正直、このライトの色は何だと思いましたが、行ってよかったです。
体が冷えたので、帰るなり温泉に飛び込みました。
朝から夜まで見どころ満載の冬の高山。まだまだ楽しみます。