シュコダルから2時間弱、11時過ぎにモンテネグロの首都、ポドゴリツァに到着しました。
ここで降りたのは私一人。
あとはみんな、コトルまで行くのでしょう。
バスターミナルから徒歩10分のホステルにチェックイン。
オーナーさんは英語がほとんどできないので、何度も何度も予約してないよ!と言ったのに、息子さんに電話をかけ、Kaoriっていう名前の日本人予約入ってる?とか聞いてました。
息子さんに代わってもらい、簡単な説明を聞き、荷物を置きに。
部屋はミックスドミトリー 8人部屋。8ユーロです。
ポドゴリツァではここが最安で、綺麗さとオーナーの人柄が評判のようでした。
オーナーが突然塀にのぼり、ザクロの実をもいできてくれました。
きれいなルビー色。ザクロって、けっこう酸味があるのが苦手だったんですが、これはすごく甘い!おいしい!
イタリア人女性がチェックアウトしてバスターミナルに向かうというので、私も出かけようと一緒に出ました。
この日は風がものすごくて、カフェやレストランはテラス席をしまっていました。色んなものが飛び回り、ちょっとした台風くらいでした。
Yahoo!天気を見るとこの日の風速は7m/秒。これが8m/秒だと小枝が折れるくらいなのだとか。
小枝けっこう折れてました。目にゴミが入りまくって大変でした。
彼女を見送り、さてこの風の中どこへ行こうかと考えを巡らせていると、アジアか中東の雰囲気を持つ小柄な男性。どこ行くの?って聞いてくるから駅と答えると、駅はこっちと手を引いてきます。
駅までの数十メートル、会話をしようとしていましたが、どうやら英語が全く分からない様子。
それでも一生懸命お茶に誘うので、この強風で雨も降りそうな中、観光もできそうになかったので付き合うことに。
Google翻訳を使いながらコミュニ―ケーションを取ろうとするこの人。
どこに泊まってるのかと尋ねるので、ポドゴリツァと答えると、「自分は(電車で数駅向こうの)バールに滞在している、来ないか。」と来た。
明後日行くから今日は行かないと答えるも、今日行こうとしつこい。
一緒に泊まろうとか言い出したからもう私の中でキモ男決定。
行かない、行きたくない、ポドゴリツァに宿を取っている、今からバールに行きたくないと何度言っても食い下がり同じことをGoogle翻訳で繰り返すこのキモ男。
英語ひと言もしゃべれないクセにいっちょ前に誘うとか。思い出すとまた気持ち悪くなってきました。
いよいよ雨が降りそうになったので切り上げてカフェを出ました。
出口で「あなたは駅、私は帰る!」と言うと、懇願するようなキモい顔をしてきましたが、サヨナラ!と立ち去ろうとするとハグ (とたぶんキスも) をしようとしてくる始末。
その顔が本当にキモかったので、触るのも嫌でしたが軽く突き飛ばして早足で立ち去りました。
2~3分後、ふと振り返ると、つ、付いてきてる!!きんもーーーーーー!!
なんだコイツと思いながら、「ほら帰って、あっちあっち!」というとまたそんなぁ~みたいなキモいガッカリ顔をしたあと、しょんぼり (この顔もキモい) しながらOKOKと言うのですが、まだ付いてくる!
とうとう雨が降り出したこともあって走る私。ブーツだから早く走れんw
道を一本間違えて遠回りになるも頑張って振り切ろうと走る走る。
やっと目の前にホステルのドアが見えた!と猛ダッシュでドアに手をかけたその瞬間!!
私の腰にしがみついてきた!!!
もう気持ち悪さがマックスになったのと、ドアを開けた先にオーナーたちが見えたので、思いっきり叫びました。
振り返るとアワ食って逃げるキモ男。
もーーーほんと、めちゃくちゃしつこかった!なんだあれ!
ああいう、押せばどうにかなる相手かどうかの見極めもできず、引き際もわきまえず、おまけに自分の言動がどれほどキモいかという自覚がカケラも無い人間が犯罪者になっちゃうんだろうな。
今回大慌てで逃げ出したから、逃げなくてはいけないようなことをしてるって自覚はあったのでしょうか。
はーーー疲れた!
このあと雨が止んだので再びお出かけ。
さすがにキモ男も待ち伏せはしてないだろう。あんだけアワ食って逃げてたんだから。
風の勢いは衰えず。葉っぱも散ってます。
ファストフード店カリメロ。
お目当てのレストランが見つからず、目に留まったベーカリーへ吸い込まれる。
写っているのはだいたいどれも1切れ1ユーロ。
巨大ピザ一切れと、リコッタチーズのキッシュみたいなのを一切れ。2つで2ユーロ。
ピザが本当に大きく、お腹いっぱいで食べきれなかったので、キッシュは翌日の朝食に。
時計台。この町のランドマーク?
いい雰囲気のレストランで、ホステルオーナーも美味しいって言ってたんだけど、分煙されてなかったので食事は諦めました。
すごい古いモスクらしいです。
石造りのお家。半地下がありますね。
モンテネグロのマンホール。分かりやすい!
寒くなってきたので一旦帰宅。中国人のおばちゃんがスーパーに買い物に行かないかと言うのでお供しました。
一応この町にもモールらしきものがありました。
おばちゃんがお買い物している間にモンテネグロの値段チェック。
フルーツは日本よりは安いけど (日本の野菜・果物の高さは異常) 、東欧にしては高いかな。
というか、高級系モールの中のスーパーなので、全体的に値段は高めです。
う~ん、Barillaとは言えパスタもたか~い。
500gで2ユーロだったら日本と変わらないや。モンテネグロでもディスカウントストア的なお店ならもう少し安いはず。
高級そうなジュース。雰囲気の割りには安い?
コーン入りツナ缶2個入りで約800円、750mlのエキストラバージンオリーブオイル1400円どちらもいいブランドなのでお値段もそれなりです。
こういう品揃えな時点で高級志向って分かりますね。先進国から来た人や富裕層には好まれそうです。
瓶詰のパスタソースにアスパラガス。カルディコーヒーで買うのと同じくらいですかね。品質の差が分からないので一概には言えませんが。
こちらは比較的安いけど、高品質のものを作る会社ではないらしく、イタリアではもう少し安く買えるらしいです。やっぱ東欧でもユーロ圏だと物価高めですね。
チーズ各種をご紹介
すごく美味しそう・・・。お値段はどれも1㎏当たりで表示してあります。
大きいし高いから買わないけど、買いたい。
チーズだけでこれだけの品揃え。やっぱり高級スーパーですね。モンテネグロの成城石井です。
輸入食品の中には日本のものも
まぁ、怪しいのもありますが。
魚のディスプレイも異国情緒があってよろしい。
冷凍のミックスベジタブルは東欧にもありました。
ベーシック食品が比較対象には最適ですね。これは日本と大差ないかな?
卵の値段の差は、育て方の違いです。鶏舎に詰め込まれて育った鶏より、農場でストレスの少ない鶏のたまごが高品質という位置づけ。もちろんオーガニックは高いです。
ミルクは高くはないです。でもペットボトルやビニール袋に入っているのは少し違和感ありますね・・・。
ワインはお詳しい方、ご判断お願いします。
帰宅したら、中国人のおばちゃんが私に麺の夕食を作ってくれました。
まだ夕方のピザがお腹に残っていたのであまり食べれなかったのですが、久しぶりに洋食以外のものを食べるとおいしく感じます。
そしてやはり年配の人というのは祖国の料理以外はあまり受け付けないようです。
翌日はチェックアウトしてから、教会を見に行くことにしました。やっぱりポドゴリツァに2泊は長いかな。
教会までの道すがら、石段を見つけたので下りてみました。
古い橋の向こうに近代的なビルが並んでいます。
石橋を渡る。先には小さな小さなお城の跡。
特に何もなく。
でもここから見える景色はなかなか良いです。
強風にあおられてこわいので下へ戻ります。
石橋の下まで降りてみました。ここは水が枯れています。
首都なのに何もないともっぱらの評判ですが、ポドゴリツァには癒しがありました。
石段を上がります。
本当に田舎で、首都って感じはまったくしません。
小さな発見と寄り道が一人旅の醍醐味。
時間に余裕のある旅なら、ポドゴリツァに寄るのも悪くないと思います。
教会を目指して先へ進みます。ホステルからけっこう遠いです。でも、昨日と打って変わって今日は青空だから歩くのも気持ちがいい!
ヒルトンホテルの隣にある公園の像。ちょい不気味でした。
着いた!教会です。くわーこの緑のやつ邪魔!
真横から。手前の黒い十字架は溶岩みたいなので出来ていました。
近づいてみるとあちこちに細かい彫刻が施されていて芸術的。はめこまれている石のひとつひとつも必要以上に研磨してなくて味わいがあります。
ああやっぱり天気のいい日に来てよかった。濃い青色に白い壁面が眩しいくらいに映えます。
こちら側のドアはなぜかビニールで覆われていました。風で覆いが捲れ上がった瞬間に撮影。
壁沿いに正面までまわって行きます。
めちゃ綺麗!
真っ正面から。
扉は3枚ありますが、真ん中の一番大きな扉は閉まっています。両側のどちらかから入ります。
ちょっと近付いてみます。
中央の扉。かなりの年代物。そしてノブの部分・・・。
こちらもまた細かい装飾。なんとなく仏教ぽいなと思いました。
内装もすごいです。
で、天井と並んですごいのは床。色とりどりの大理石で作られたモザイクアート。
色々な動物がつがいで描かれています。
もうお分かりですね。
ノアの箱舟です。
パノラマで撮影。
素晴らしかったです。楽しめました。教会やモスク、寺院は内装が素晴らしいものが多く、見応えがありますね。どの宗教にも一切興味はありませんが、仏教寺院は拝観料を徴収するところが多いのであまり好きではありません。
敬虔なクリスチャンが多く、壁や肖像に口づけしたり額を寄せる人が見られました。雰囲気的に撮影は憚られましたが、お祈りの邪魔にならなければ撮影は自由。当然ですがシャッター音やフラッシュは控えた方がいいですね。
お腹も空いたのでそろそろ帰ります。行きとは違う道を。
ポカポカいい陽気に見えますが、橋の上はものすごい強風で立っているのがやっと。
帽子が飛ばされないように上からフードをかぶっていたのですが、それでも飛ばされそうでした。というか体が浮きそうなほど。橋もガタガタ揺れていました。
小柄な子は大きい子達に挟まれて歩いていました。
ホステルオーナーイチオシのレストラン、マイカ。
相当期待して入りましたがタバコの匂いが充満していて耐えられず。
禁煙席はあるかとダメもとで尋ねたのですが、テラス席のみとのこと。
しかもこの時テラスはクローズしていたので使えませんでした。
残念すぎる。でもタバコの煙の中で食べてもおいしいはずがないので諦めました。
こんなことなら教会近くで見かけた高級ベーカリーでたんまり買っておけばよかったと思いながら近くをうろつく。もうあそこまで戻る気力はない。
ゆうべ通った時は気付かなかったウォールペイント。
ちょうど真昼の日差しが当たっています。朝日を浴びて目を覚ました啄木鳥みたいに見えました。
啄木鳥の先に見つけたファストフード店。「来るな」と書いてありますが行きます。
宿に戻ってハンバーガーを食べます。
ポドゴリツァには安くて美味しいと評判のレストランがいくつかあるようですが、どんなに美味しいレストランでも喫煙所並みのヤニ臭さなら意味がありません。
結局どこにも入れず、食べたのはファストフードのみ。
せっかく外食物価の安い国なのに、残念です。
念のため、たばこの煙が気にならない方のためにMaykaの情報を載せておきます。
と思ったのですが、Googleマップで見つからなかったので、この辺りで聞いてみて頂ければと思います。分かりやすい場所にあります。
チェックアウト後にあまり長居するのも悪いので、バスターミナルへと向かいます。
ホステルオーナーがザクロを4つも袋に入れてくれました。
本当にお父さんぽくていい人です。個室なら広くていい感じだったので、連れがいるときにまた来たい宿です。
https://goo.gl/maps/aeWeUbXN3uG2
現在はHostel Old Townに名前を変更しています。
バスターミナルに着いたのは4時過ぎ。次はなんと5時40分とのこと。
毎時間とか30分ごとにバスは出ていると聞いていましたが、夕方はそうでもないのかも。それとも、ハイシーズンのみなのかもしれません。
バスターミナルは混んでいたので駅に来てみました。人がいなくて落ち着くけど吹きさらしで寒いです。かと言ってコーヒーの気分でもない。
取りあえず電車とその向こうの景色を眺めます。
寒さに耐えかねてまたバスターミナルへ。なんとWi-Fiが飛んでいます。こんなショボいバスターミナルなのに。ラッキー!
ポドゴリツァから次の目的地コトルまでは7.5ユーロ。高いなぁ。
バスは時間もかかるしボロいし、電車でサッと行けたらいいのに。
5時40分頃に来たバスに「コトル?」と聞いてから乗り込みます。
数分遅れで出発。しかしこのあとトラブルが。
バスがターミナルを出て少ししてからスタッフがチケットを回収に来ます。
渡すと切り取って半券を返されるのですが、しばらくするとまたスタッフが来てチケットを見せろと言う。
なんだと思いながらみせると、どうやら違う会社のバスに乗ってしまったとのこと。
はぁ?
そんなの聞いてないし。
いくつかの会社が乗り入れているなら乗る前にチケット確認しなきゃでしょ。
私は窓口の人が5時40分って言うからそれに乗っただけよと言うも英語まったく通じず。
近くにいた欧米人がガイドブックを持ち出して助けてくれようとしたところで地元の人が通訳してくれました。
会社が違うから別に6,5ユーロ払わなければならないのだそう。
7,5ユーロでも高いのに、さらに払うなんて嫌だ。
どうして次発のバス会社のチケットを売らないんだ、おかしいだろ。バスターミナルの人に文句言わなきゃ。
ここで降りると伝えると、スタッフが運転手と相談し、このまま乗ってていいと言ってくれました。まぁ、確かに何も無いところまで来てしまったので、戻るのも大変そうです。
助けてくれようとした人たちにお礼を言い、ひと安心して座り直します。
ポドゴリツァからコトルまでは山をひとつ越えます。
登り切ったところに見えた、真っ赤な夕陽。絶好の場所とタイミングで見ることができました。この赤さの太陽を見るには位置関係が重要なんですよ。
山越えがある上に、途中、別の街に寄るのでかなり遠回り。
地図上ではそれほどの距離でもないのに3時間くらいかかってしまいます。
やっとコトルに着いたのは9時近く。でも宿が決まっていない私は、暗い中 不安でした。